~家具の産地 府中市~

 府中市は、広島県の東部に位置する人口42,000人程の小さな町で、古くから家具産業が栄え、家具メーカーや家具製造の関連企業が集まって地場産業を支えています。

 府中家具は、高級婚礼タンスの産地として有名ですが、次代のニーズに対応して、リビング収納やダイニング家具、ベッド、住宅別注家具やシステムキッチンなどトータルインテリア化に力を入れています。

      --- 七ツ池より市内を望む ---

    

 ~家具作りの歴史~

府中市の箪笥作りが始まったのは、今から300年ほど前の江戸時代、宝永年間に「内山円三」が大坂で箪笥製造技術を習得し、郷里に戻って生産を始めたのが始まりと言われています。
 その後、家具の需要が急増していくと職人の数も増えて家具産地が形成され、現在の鵜飼町辺りに百数十軒もの箪笥職人が軒を連ね、朝早くから夜更けまで、ノミやカンナを使う音が絶えなかったと云います。
 戦後、「婚礼家具セット」を開発し、家具のセット販売を日本で初めて行うなど、販売面にも工夫をしていきます。

また高度経済成長により高級品への需要が高まり、高級婚礼家具の売上が飛躍的に伸びて大きな発展を遂げました。
 さらに、各企業がより良い製品を作ろうと努力を重ねて、近代化された工作機械の導入と共に大量生産を可能にして、高級家具の産地としての地位を確立しました。

現在でも、その伝統の「ものづくり」の技術と精神を受け継いで、多種多様なニーズに対応しています。

 

 

高級婚礼家具セット (洋服ダンス/整理ダンス/和ダンス)

 

 




府中家具の歴史や指物技術の変遷、家具産地の足跡などに関する資料を展示公開しています。

 

開館時間   平日 午前9時~午後5時まで
 休館日   日曜、祭日 (土曜の一部)
        お盆、年末・年始 
 入館料   無 料
 所在地   広島県府中市中須町1650-1
        府中家具協同会館 1階  
交通案内   JR福塩線 新市駅からタクシー 3分
        中国バス 中須バス停から徒歩 10分
施設概要   鉄筋コンクリート造り3階建の内
        1階の140坪に展示
管理運営   府中家具工業協同組合
       TEL 0847-45-5029